2026年8月10日、AMDはMeta Superintelligence Labsが公開した大規模言語モデル「Muse Glimmer 30B」のローカル動作環境を提供すると発表した。同モデルは「Agentic PC」向けに最適化され、Ryzen AI Max+プロセッサやRadeon GPUで動作可能である。これにより、クラウド依存を減らしプライバシーとコスト効率を向上させることが期待される。
ローカルでのAIエージェント実行が本格化
AMDは2026年8月10日、Meta Superintelligence Labsが公開した30Bパラメータのオープンウェイトモデル「Muse Glimmer 30B」の動作環境を整備すると発表した。同モデルはApache 2.0ライセンスで公開されており、商用利用や改変が可能である。
この発表の背景には、クラウド中心のアプローチが抱える遅延やプライバシー懸念、トークン課金などの課題がある。AMDはこれらの課題を解決するため、「Agentic PC」上でAIエージェントを実行する環境を提供している。Muse Glimmer 30Bは複雑なワークフローや複数ステップにわたる作業に対応しており、メモリ管理や失敗からの回復機能も備えている。
Ryzen AI Max+とRadeon GPUでの動作実績
AMDによると、Muse Glimmer 30BはAMD Ryzen™ AI Max+プロセッサまたはRadeon AI PRO R9700グラフィックスカードを搭載したシステムで動作可能である。初期テストでは、Ryzen AI Max+ 395搭載システムで最大24トークン/秒、Radeon AI PRO R9700搭載システムで最大53トークン/秒の性能を確認している。
これらの数値はWindows環境でllama.cppプロジェクトを使用し、VulkanバックエンドとdFlash推論を有効にして測定されたものである。AMDは今後さらにソフトウェアやモデルの最適化を進め、パフォーマンスの向上を図るとしている。
開発者向けツールで実装が容易に
一般ユーザー向けにはLM Studioを通じて簡単に試すことができる。32GB以上のVRAMまたはVGMを搭載したシステムであれば、数分でダウンロードして使用を開始できる。また、開発者向けにはLemonadeというツールを提供しており、約4MBの埋め込みバイナリでアプリケーションにモデルを組み込むことが可能である。
これにより、既存のアプリケーションやツールと連携しながら、データをローカルに保持したままAIエージェント機能を実装できる。AMDはこれらの技術を組み合わせることで、ローカルのエージェント能力を現実的な応用へと発展させると説明している。
